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「尿検査による閉経予測研究」参加者の皆様へ

本研究で測定したFSHとは?

 FSH(卵胞刺激ホルモン)とは性腺刺激ホルモンの一つで、脳の下垂体から分泌されます。卵巣に「エストロゲンを出して!」と指令を出す役割があり、卵巣を刺激してエストロゲン(女性ホルモン)の分泌を促します。脳の指令(FSH)を受けて卵巣がエストロゲンを分泌すると、その情報が脳にフィードバックされます。こうした脳と卵巣の連携によってホルモンの分泌がコントロールされ、月経周期が維持されているのです。

 40代になると、卵巣機能の低下に伴いエストロゲンの分泌が減り、脳からは卵胞刺激ホルモン(FSH)がこれまで以上に分泌され「もっとエストロゲンを出して」と卵巣に指令を出します。最初は卵巣も自らを鞭打つようにエストロゲンを分泌しますが、次第に脳からの指令に十分応えられなくなっていきます。脳は「出して」と指令を出し続け、卵巣はそれに応えられない・・・。ホルモンと自律神経の中枢は同じ視床下部にあるので、連携がうまくいかなくなると、発汗や動悸、のぼせなどの自律神経失調症状が表れてきます。これが更年期症状のメカニズムです。

 エストロゲンは一直線に減っていくのではなく、30代後半くらいから変動を繰り返し、揺らぎながら減っていきます。この変動が辛い症状を引き起こしているのではないかといわれています。しかし、個人差が大きいため揺らぎの影響を受けない人もいます。

本研究で明らかになったこと

 今回の研究データでは、FSHの値が高いほど「月経が不順」または「閉経」と回答した人の割合が高いことがわかりました。そして、閉経した人の9割以上が、265 mIU/mg Cr以上でした。
このことから、「265mIU/mg Cr以上になると、閉経が近そうだ」ということが見えてきました。

※上記の値は、今後の研究により変更になる可能性があります。

 

FSHを測定するメリット

 現在、閉経やそれに伴う更年期に起こる現象は、すべてが解明されているわけではありません。閉経の時期を正確に予測することも、現時点ではできません。しかし、FSH検査を通して、「閉経が近いのかもしれない」「FSH値が高いから最近の不調は更年期かも…」「更年期っぽい症状があってFSH値も高いから婦人科に行ってみよう」といったようにご自身のカラダの状態に気づくことで、ケアする後押しになると思っています。更年期以降も続く人生を「変化を楽しみながら、イキイキ過ごす準備」をお手伝い出来たら、と私たちは考えています。