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【腸活特集】便秘と口臭の関係性。何故便秘になると口が臭くなるのか?

鼻を摘む女性・ブルーバック

「便秘になると口が臭くなる」と聞くと、驚く人もいるかもしれません。
実は、慢性の便秘が口臭の原因になることもあり、そのメカニズムもわかっています。
今回は、気になる便秘と口臭の関係性やメカニズムなどをご紹介します。

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口臭は大きく2種類ある

 

まず、口臭とは何かを簡単に説明していきます。
口臭は大きく分けると、以下の2つがあります。

・生理的口臭
・病的口臭

普段私たちが認識している口臭は生理的口臭にあたりますが、それぞれの口臭について見ていきましょう。

生理的口臭とは

口の中の唾液が減ることで細菌が増え、口臭の原因になる物質も増えることで口臭が強くなる状態のことをいいます。
もともと唾液には口の中の細菌増殖を抑制する働きがあり、それによって口臭も抑えられています。
しかし、朝起きた直後やお腹が空いているときなどは唾液の分泌量が減り、細菌が増えて口臭が強くなるのです。
この口臭は歯磨きなどのケアで弱めることができます。

病的口臭とは

歯周病や虫歯などの口の中のトラブルや身体の病気(慢性鼻炎・糖尿病など)が原因で生じる口臭を「病的口臭」といいます。
いずれの場合も、口臭の原因となる虫歯や病気の治療をすることが口臭を減らす対策になります。
今回取り上げる便秘による口臭も、この病的口臭に含まれます。
のちほど詳しく説明しますが、便秘による口臭では、便秘で大腸の中に生じた腐敗物質が腸壁から血液に溶け出して全身をめぐり、呼吸をするときに肺から息として出されて臭いを発する、という仕組みになっています。

 

クサイにおいの原因はこれ!

 

口臭のにおいはさまざまですが、臭いの原因物質は何なのでしょうか?
そのくさい臭いの原因物質として以下のようなものがあります。

・アンモニア(尿のような臭い)
・揮発性硫黄化合物(VSCs)(卵や野菜が腐った臭い、生ゴミの臭い)・低級脂肪酸(汗のような臭い)
・アミン類(魚のような生臭さ)
・インドール(便のような臭い)

これらの臭い物質を「臭気物質」と言います。
この臭気物質が複雑に混ざり合って、口臭になるわけです。

この中でも揮発性硫黄化合物(VSCs)は、硫化水素とメチルメルカプタン、ジメチルスルサルファイドなどの混合物で、口の中の食べかすや舌苔から作られ腐敗臭となり、口臭の程度を測る指標にもなっています。
硫化水素とメチルメルカプタンが揮発性硫黄化合物の約9割を占めるといわれています。

 

便秘で口臭がなぜ起こるの?
驚くべきメカニズムとは

 

なぜ便秘になると口臭が起こるのか、みなさんが知りたいのはまさにそこですよね。
便秘から口臭が起こるまでのメカニズムを順番に解説します。

1:排泄物が腸にとどまることで腐敗物質が発生する

便秘になると腸の中に排泄物が溜まっていきます。
本来はスムーズに体の外に出さなければならない排泄物が腸の中に長くとどまると、悪玉菌が増えて、腸内環境も悪化していきます。

胃で消化された食べ物は小腸で栄養を吸収されて大腸に送られ、その食べ物の残りかすが大腸内で善玉菌や悪玉菌によって分解されます。
しかし、腸内に悪玉菌が多いと分解のときに生じるガス(腐敗物質)も臭くなります。

2:腸内の腐敗物質が血液に溶け出し全身をめぐる

腸内に生じた臭いの元になる腐敗物質は、本来は排便と一緒に体の外に出ていきます。
しかし、便秘になり排泄物が腸内にとどまることで腐敗物質は体の外へ出られなくなります。
腐敗物質は水に溶けやすい性質があり、腸の中で水分に溶け込みます。
そして、次に腸の壁から水分として体の中に吸収されて、血液の中に溶け出して全身に回るようになります。

3:腐敗物質が肺へ運ばれて口から臭いが漏れ出る

水分に溶けこんで血液に取り込まれた腐敗物質は、血液が肺まで運ばれると、呼吸を通して口から外に漏れ出ていきます
そこで、吐く息に混ざって腐敗物質が元となる口臭が生じるのです。
便秘で起こる口臭は、排泄物が腸内で腐敗し悪玉菌による分解で出たガス(腐敗物質)が原因になるため、臭いも便に近いものになることがあります。
さらに、便秘になっている期間が長いほど、排泄物が腸内に停滞する時間も長く、腐敗物質も多く発生するようになります。
そのため便秘から口臭につながる可能性も高くなるといわれています。

腸にたまった排泄物から発生したガスが、血液を介して体内を循環して口臭が発生するとは、驚かれた人もいるのではないでしょうか。
さらに驚くべきことに、血液は全身を流れるため、便秘は口臭だけでなく体臭にも影響するといわれています。
関連:漫画でわかる便秘と口臭の関係

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便秘による口臭の強さは
腸内細菌に左右される

 

便秘による口臭には腸内の悪玉菌の増殖が原因にありますが、その口臭の強さは腸内細菌によって左右されています。
悪玉菌が多いときは口臭のにおいが強くなり、善玉菌が優勢のときはにおいは弱まるというわけです。

腸内の悪玉菌が多いとガス(腐敗物質)が多く発生し、腐敗物質が血液で肺まで運ばれて口臭をより強くします。一方で善玉菌が多いほど発生するガスも少なくなるため、悪玉菌のように口臭を強くさせるプロセスは生じにくくなり、口臭も発生しません。

悪玉菌の代表にウェルシュ菌や大腸菌があり、これらの菌が排泄物を分解するときに上述のようなアンモニアやメチルメルカプタン、硫化水素、アミン類といったガス(腐敗物質)を多く作り出します。
肉や卵などを多く摂取する食生活の場合、小腸内でタンパク質や脂質を分解する酵素が少なくなるため、食べ物の消化がしっかり行われない状態で食べ物のかすが大腸に送り込まれます。すると、それらが悪玉菌の栄養素となり増殖の原因になります。

逆に食物繊維を多く摂取する場合には、それらが善玉菌のえさとなり大腸で食べ物を分解するときも臭いにおいは発生しないことになるのです。

 

便秘による口臭を解消する方法

 

便秘で口臭が起こる原因がわかれば、あとはその口臭を解消するための対策を行うことが大切です。
便秘による口臭をなくすためにはどんな対策をすればいいのか、対策別に解説していきましょう。

方法1:便秘を解消する

便秘による口臭を解消するには、もとの原因である便秘をなくすことが一番です。
腸の中に便が長く停滞するのを防ぎ、ガス(腐敗物質)を発生する悪玉菌を抑えて、善玉菌を多くすることが大切です。

食事
便秘を解消するために、消化のよい食物繊維の多い食べ物や腸内環境を整える乳酸菌を多く摂取することをおすすめします。
食物繊維の多い食べもの(りんご・バナナ・海藻類・ごぼうなど)やヨーグルトやチーズといった乳酸菌が多く含まれる物を意識して摂取するようにしましょう。
さらに腸内の消化不良が大腸の悪玉菌を増やすため、腸が食べ物を消化しやすいようによく噛んで食べることも大切です。

運動
腸の動きを活発にするためにも適度な運動を心がけ、腸の動きを弱めてしまうストレスを溜めない生活を心がけてください。

水分
水分を多めに摂取することで便が硬くなるのを防ぎ、腸を刺激することにもつながります。

方法2:セルフチェックで自分の口臭を知る

便秘になりがちな人は、一度自分の口臭をチェックするのもよいでしょう。
しかし、いざ口臭をチェックしようと思っても、自分の臭いには慣れてしまっているのでなかなか臭いに気づけない人も多いはずです。
口臭をチェックする市販の口臭チェッカーを試してみるのもいいでしょう。

ほかにも以下の方法で自分の口臭をチェックすることもできます。

・息をビニール袋に吹き込み、中に溜まった息の臭いを確認する
・普段使用している歯ブラシやデンタルフロスの臭いを嗅いでみる
・コットンやティッシュを使って舌の表面をぬぐい臭いをチェックする

これらの方法でもし便臭に似たにおいを感じたら、便秘による口臭が起きているかもしれません。

方法3:歯磨きの方法を見直す

毎日の歯のケアが適切かどうか、毎食後に歯磨きがきちんとできているのか見直すことも大切です。
歯磨きのときは、ただゴシゴシと歯の表面を擦るのだけではなく、歯と歯茎のすき間にたまる食べ物のかすや歯垢を取り除くことが欠かせません。
歯ブラシ以外にもフロスや歯間ブラシを正しく使って歯のケアをしてみてください。
さらに舌苔を除くケアもすると効果的です。

方法4:口臭が起きるほかの原因を考えてみる

便秘による口臭以外にもほかの原因が重なって、口臭が強くなっているかもしれません。
よく考えられるのが、アルコールを多く摂取していたり、ニンニクなどの匂いに強い物を好んで食べていたりする場合です。
アルコールやニンニクなどのにおいの強い食品は口臭を強めることがあります。
また、ストレスや疲労を強く感じやすい人は、自然と唾液の量が減ってしまい、口臭が強くなっていることも。
日頃の心身の緊張状態が続いていないかも適宜チェックすることも必要でしょう。

方法5:便秘による口臭予防を医師に相談する

便秘による口臭がなかなか軽減できない、便秘を解消し口臭を取り除く努力をしても改善されないときは、歯科医師に相談してみるのもひとつの方法です。
専門的に口臭をチェックしてくれる「口臭外来」がある歯科もありますので、そのような専門外来で相談してみましょう。
さらに、口腔内の健康を保ち口臭の原因となる歯周病や虫歯を治療するためにも、定期的に歯の検診を行い、虫歯のチェックや歯石の除去などを行ってもらうのも有用です。

 

「あの人の口臭、うんちのにおいがする...」と言われないために

 

一見関係のないように見えて、実は深いつながりがあった便秘と口臭の関係性。
便秘による口臭を発生させないためには、便秘にならないことが一番であり、便秘による腸内環境の悪化を避けることが大切です。
腸の環境を整えて、便秘による口臭が生じないようにしっかりとスメルマネジメントをすることが、仕事でも私生活でも良好な人間関係を築くための大きな手助けになるはずです。

 

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