【フレイルコラム】要介護にならないために!フレイルの予防を徹底解説
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長生きをすることも大切ですが、元気に自立して日常生活を送れる「健康寿命」を伸ばすことも大切です。近年、健康に介護を受けずに暮らすためには、実は「フレイル」の予防が必要だということが分かってきました。なぜフレイルの予防が要介護の予防につながるのか、そして、フレイルの予防には何ができるのかについて解説するので、ぜひ参考にして健康長寿を目指しましょう。
フレイルとは?
フレイルとは、病気や老化などによって生活機能が低下した状態のことです。筋力の衰えや認知機能の低下、社会とのつながりが希薄になってきたことも「フレイル」の一つの表れです。フレイルは病気ではないため明確な診断基準というものはありませんが、以下の5つの状況のうち3つ以上が当てはまっているときは「フレイル」と判断することができるとされています。
フレイル評価基準 【体重減少】6ヶ月間で2~3㎏以上の意図しない体重減少があった 【倦怠感】わけもなく疲れたような感じがする 【活動量】軽い運動や体操(農作業を含む)を1週間に1日以上もしていない、あるいは定期的におこなっていない 【握力】利き手の握力が男性26㎏未満、女性18㎏未満 【通常歩行速度】測定区間の前後に1mの助走区間を設け、測定区間5mを1m/秒未満で歩行した |
フレイルは、自立して生活できる「健康な状態」と日常生活に介護を必要とする「要介護状態」の中間の状態です。つまり、フレイルとは、少し心身状態や社会とのつながりが悪化するだけで要介護になる恐れがある状態、もしくは、健康な状態よりも要介護の危険性が高い状態とも言い換えることができるのです。
フレイル予防が要介護状態の予防につながる理由
病気やケガでいきなり要介護状態になるケースもありますが、健康な状態からフレイルを経て要介護状態になるケースも少なくありません。そのため、フレイルを予防することができれば、要介護状態にならずに健康で自立した生活を維持することも可能になります。
フレイルから健康な状態に戻ることが可能
ところで、フレイルは流動的な状態でもあります。必ずしも健康→フレイル→要介護と進むのではなく、健康→フレイル→健康と進むこともあるのです。心や身体、社会的なつながりが弱ってきたと感じたときは、運動や社会的活動などを行う習慣をつけ、状態が悪化しないように努めましょう。
フレイル予防にできること
要介護状態にならないためにも、フレイル予防を心がけましょう。フレイルは、生活習慣を見直すことや運動をすることで予防することが可能です。次の4つのポイントに留意し、フレイル予防を目指しましょう。
栄養・食事の見直し
高齢になると食の嗜好が変わって、あっさりとしたものを好むようになる方も多いです。しかし、摂取カロリーが低すぎて痩せてしまうとフレイルになる恐れがあるので注意が必要です。
中年期は摂取カロリーが消費カロリーを超えないように、いわゆるメタボリックシンドロームにならないように食事量や摂取脂肪量を節制する必要がありますが、65歳くらいからはある程度、量を食べるように意識するほうが良いでしょう。
とりわけ肉や魚、豆類などのタンパク質を含む食品をしっかりと食べ、筋量や骨密度が衰えないようにしていきましょう。また、無理のない程度に脂肪分を含む食事を摂ることも大切です。
運動習慣を身につける
足腰が弱くなってしまうと、ちょっとしたケガや転倒でも治りが悪く、介護を必要とするようになる可能性があります。筋肉を衰えさせないためにも、普段から定期的に運動や筋トレを行う習慣を付けておきましょう。
とはいえ、いきなり激しい運動をするのでは、かえって身体を傷める恐れがあります。ストレッチやウォーキング、軽いジョギングなどの全身運動をできれば毎日行い、習慣化するようにしてください。
とりわけウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、血行を促進し、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病の予防効果も期待できます。健康で自立した生活を続けていくためにも、ぜひ生活に取り入れていきましょう。
生活習慣の見直し
生活習慣そのものの見直しも、フレイル予防には必要なことです。例えば、食事をするときにはしっかりと噛み、噛む力を衰えさせないようにしていきましょう。噛むことは脳にも刺激を与えるため、認知力の低下を防ぐ効果も期待できます。
もちろん、しっかりと噛んで食事をするためには、歯と歯茎にトラブルがないことが前提となります。定期的に歯科医院に通い、虫歯や歯周病がないか確認してもらいましょう。
良質な睡眠も、フレイル予防には欠かせないポイントです。良質な睡眠を得るために、ぜひ次の4点を実施してみましょう。
・良質な睡眠を得るためのコツ ・朝食を必ず食べる ・就寝2時間前を目安に入浴する ・昼寝時間は30分以内にする ・寝床でスマホやテレビなどの光の強いものは見ない |
社会参加
栄養や運動、生活習慣に注意することも大切ですが、社会との関係が希薄になることもフレイルの一側面です。家族と暮らしている方は毎日家族や友人、近所の人々と話すように意識し、一人暮らしの方も友人や近所の人々、離れて暮らす親戚やお子さん、お孫さんとコミュニケーションを取るようにしてください。
また、身近な人とのつながりも大切ですが、積極的な社会参加も大切です。町内会や敬老会の活動を積極的に行ったり、趣味のサークルやボランティア活動に励んだりしましょう。
社会的なつながりを増やすことは、生活に張り合いを生むだけでなく、達成感や満足感を得られるという効果もあります。さらに、社会的な活動を通して外出が増えると、運動量が増えるので、運動習慣の改善にもつながるでしょう。
フレイルを見逃さないことが大切
「最近、疲れやすい」
「なんとなく歩くスピードが遅くなってきた」
「ダイエットをしているわけではないのに、なんとなく痩せた」
このような状態に気付いたら、すぐにフレイル予防を始めましょう。フレイルを見逃さずに食事や運動、生活習慣、社会参加の改善に取り組むことで、要介護状態になることを回避することもできます。いつまでも健康かつ自立した生活を楽しむためにも、ぜひフレイルに敏感に反応するようにしてください。
「最近、”たんぱく質が大事”と聞くけどどれくらいとれているんだろう…?」
健康なカラダを作るために必要な栄養素「たんぱく質」。しかし、目標量に達している人は多くありません。たんぱく質が不足すると様々な不調につながり、「フレイル」という状態に陥りやすくなります。フレミーチェックでは、たんぱく質が目標量に達しているかを尿検査で簡単に調べることができます。
検査キットが到着したら、採尿して送るだけで、約2週間で検査結果が届きます。
値段も2,750円とお求めやすいので、一度たんぱく質がどのくらい取れているか測ってみてはいかがでしょうか。