【ダニ撃退大作戦】子どものダニアレルギー対策は梅雨前に!
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早い地域では5月末から、6月からは全国的に本格的な梅雨の季節が到来します。
ダニの繁殖時期を前に、あまり知られていない、小児喘息の主な原因であるダニアレルギーについて見てみましょう。
1. アレルギーも早期発見を
厚生労働省によりますと、現在国民の2人に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われています。アレルギーは乳幼児期から小児期にかけて発症することが多く、早めの対策に越したことはありません。
掃除機や除湿器、乾燥器など、ダニ対策はしっかり行っているつもりでも、目に見えないゆえに、それが適切か十分かを評価するのは難しいものです。
2.小児喘息の主な原因はダニアレルギー
小児喘息のお子さんの70%以上はダニアレルギーを持っているということは、あまり知られていません。
ダニは接触を防ぐことが可能なアレルゲンである一方、お子さんは布団の上で飛び跳ねたり、布団にくるまって遊んだりが大好き。目に見えないホコリをまき散らしたり、吸い込む機会も多いのです。
3.大人にも影響が
大人でも鼻炎の症状が長引いている場合、ダニアレルギーの可能性があります。
こまめに掃除をしている一見きれいな寝室や居間であっても、ダニの繁殖条件が整えば、いつでも発症し得るのです。
4.ダニアレルギーの発生
ダニアレルギーはその死骸や糞を吸い込むことによって発症します。6月〜8月の高温多湿の時期に繁殖したダニの糞や死骸が、秋になって乾燥し、それを吸い込むことによってアレルギー症状が出てしまうのです。
暖房や加湿器を使用する部屋では一年を通してダニが発生しやすい環境とも言えます。
5.布団はダニの温床
布団にはダニの餌になるようなフケ、アカなど、新陳代謝で毎日自然に発生するものや、ベッド上で食事をした際の食べカスなどが付着しやすい場所です。また、人の体温や汗で、ダニの好む温度25℃前後、湿度65%〜70%にもなりやすく、さらに繊維が入りくんでいて、隠れやすい環境というのもダニの好む環境です。人にとって快適な場所はダニにとっても快適なのです。
6.梅雨の季節の前に対策を
目に見えない敵、ダニ。梅雨の時期の前に、下記に一つでも当てはまる方は、ハウスダスト中に含まれるダニアレルゲン量を一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
✅加湿器を使用することが多い
✅部屋の風通しが悪い
✅鼻炎の症状が長引いている
✅布団をしばらく洗っていない(天日干ししていない)
✅ベッドの上で食べ物を食べることがある
※本検査はダニアレルギーの体質(ダニアレルギーに対する抗体保有の有無)を判定する検査ではありません。
【参考文献】
厚生労働省 平成22年リウマチ・アレルギー相談員養成研修会テキスト
第3章 気管支喘息(2.成人喘息の疫学、診断、治療と保健指導、患者教育)