美容・筋トレ・フレイル…カラダづくりに不可欠!秋こそ見直したい「たんぱく質」の力
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夏の疲れや食欲不足をそのまま持ち越して「秋バテ」していませんか?実り多い秋を楽しむためにも、おすすめの「たんぱく質」習慣をご紹介します。
1. 日本人はたんぱく質が不足しがち?!
日本人のたんぱく質摂取量は、実は目標値※よりも少ない人が多い、ということをご存じでしょうか。
健康のために脂質や塩分を気にしている人は多いですが、たんぱく質も同様に、私たちの体を構成する重要な栄養素です。たんぱく質は筋肉の合成や、ホルモンの生成、免疫機能の維持など、様々な体の働きをサポートしています。
そんな中、最近では市販のプロテイン製品も豊富になり、手軽にたんぱく質を補給できるようになりました。
※目標量は、生活習慣病やフレイルの発症予防を目的にした摂取量のこと。摂取不足を回避するための推奨量とは異なる(『日本人の食事摂取基準(2020年版)』)
2. 全年代で目標量を達成できていないデータも!
「カラダのものさし」のたんぱく質充足検査『フレミーチェック』を受けていただいたユーザー様の結果より、年齢を問わず、多くの方がたんぱく質不足の状態にあることもわかりました。
この調査によると、実に全年代で約7割の人が目標量を達成できていません。つまり、全ての年代において生活習慣病やフレイル発症予防に十分なたんぱく質の量を意識する必要があるということです。
3. 美容と筋トレとたんぱく質
たんぱく質は健康維持はもちろん、美容や筋トレ(筋力トレーニング)の効果を上げるためにも欠かせない栄養素です。
●美肌、艶髪、健康な爪もたんぱく質から!
肌のハリと弾力
コラーゲンやケラチンといったたんぱく質は、肌にハリや弾力を与え、潤いを保つために欠かせません。
髪のツヤと強さ
髪の主成分もたんぱく質です。たんぱく質不足は、髪の毛のパサつき、切れ毛の原因になります。
爪の健康
爪の主成分もたんぱく質です。爪が割れやすくなったり、白くなったりするのも、たんぱく質不足のサインかもしれません。
●筋肉の源はたんぱく質
筋トレの効果を出すために
筋トレは、単に体を動かすだけでなく、筋肉を鍛え、健康的な体を作るための手段です。しかし、筋トレの効果を最大限に引き出すためには、適切な栄養摂取が不可欠です。特に、たんぱく質は筋肉の成長に欠かせない栄養素です。
たんぱく質が重要な理由
筋トレを行うと、筋肉はわずかに損傷します。この傷を修復し、筋肉を大きくするためには、体内に十分なたんぱく質が必要です。たんぱく質は、筋肉の材料となるアミノ酸からできており、これらのアミノ酸が筋肉の合成を促します。
たんぱく質はいつ摂れば良い?
運動直後45分以内は、体内のアミノ酸が筋肉に最も効率よく取り込まれる「ゴールデンタイム」と言われています。この時間帯にたんぱく質を摂取することで、筋肉の修復と成長を促進できます。
しかし、運動直後を逃しても、諦める必要はありません。普段の食事から、良質なたんぱく質をバランスよく摂取することで、筋肉の成長をサポートすることができます。
基礎代謝の向上
筋肉量が増えると、基礎代謝も上がり、太りにくい体になります。
●若さを保ち、いつまでも健康に
成長ホルモンの生成
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、体の修復や再生を促し、若々しさを保つために必要です。この成長ホルモンもたんぱく質から作られます。
免疫機能の維持
体内に侵入したウイルスや細菌から体を守る抗体は、免疫グロブリンというたんぱく質でできています。たんぱく質が不足すると、免疫機能が低下し、風邪をひきやすくなったり、病気にかかりやすくなったりする可能性があります。
4. フレイル予防とたんぱく質
健康寿命を伸ばすために
「フレイル」という言葉、耳にしたことがあるでしょうか?健康と要介護の状態の中間にある、いわば「虚弱」な状態を指します。長寿の時代だからこそ、いつまでも健康でいたいというのは誰しも共通の願いではないでしょうか。
フレイルは、身体的な衰えだけでなく、心の状態や社会とのつながり方など、さまざまな側面から現れます。そして、その中でも特に筋肉量の低下や体重減少といった身体的な衰えには、たんぱく質不足が大きく影響していることがわかっています。
フレイルにたんぱく質が特に大切な理由
私たちの筋肉は、50歳を過ぎると自然と衰え始める傾向にあります。この筋肉量の減少は、様々な体の機能低下につながり、フレイルのリスクを高めます。たんぱく質は、筋肉を作るための材料です。十分なたんぱく質を摂取することで、筋肉量の維持・増加を促し、フレイルを予防することができます。まだ筋肉の衰えを感じていない方も、すでに感じ始めている方も、今から食生活を見直すことで、フレイル対策に繋がります。
参考)谷本 芳美ら 日本人筋肉量の加齢による特徴 日本老年医学会雑誌 47 (1), 52-57, 2010 一般社団法人 日本老年医学会
5. その疲れ、秋バテかも
夏の間、食欲がなく冷たい麺類や飲み物だけで過ごした人も多いのではないでしょうか。胃腸の冷えや栄養バランスの隔たりが起きやすい夏。
熱中症対策として、水分や塩分の補給には注意していても、たんぱく質不足は見落とされがちです。たんぱく質こそ、筋肉、血、骨、内臓のもととなっている栄養素。最近夏バテの体調不良を解消できないまま、季節の変わり目の秋に突入してしまう人も増えており「秋バテ」などと呼ばれています。たんぱく質、ビタミン、ミネラルを意識的に摂取し、秋を楽しみましょう。
秋が旬の魚はたんぱく質がいっぱい
秋は旬の魚が豊富で、特にたんぱく質がたっぷり含まれています。代表的な秋の味覚であるサンマやサバは、高たんぱく質食品として知られています。100gあたりのたんぱく質含有量は、サンマは約23.3g、サバ(塩サバ)は約26.2gです。他にもサケ、カツオなども高たんぱく質源としておすすめです。
卵、豆類、乳製品といった食材にも豊富なたんぱく質が含まれています。魚が苦手な方はこれらの食品を組み合わせてたんぱく質を摂取していきましょう。
参考)食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=14747
摂取できているたんぱく質量を調べてみよう!
フレミーチェックなら、自宅で簡単にたんぱく質の摂取量が不足しているかどうかを調べることができます。
検査結果に基づいて、また季節の食材も取り入れて、あなたに合ったたんぱく質の摂りかたを試してみることで、フレイル予防や筋トレの効果を最大限に引き出す行動を、この秋から初めてみてはいかがでしょうか。