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いますぐ教えたくなる!50代女性の手のしびれとホルモンの関係

50代女性に多い悩みの1つが、手のしびれです。しかし、しびれを感じても年齢のせいや手の使いすぎと考え、特に対策をせずに放置する方も少なくありません。

最新研究では、手のしびれは女性ホルモンの減少が影響している可能性があることがわかっています。実際に手のしびれと女性ホルモンにはどのような関係があるのか、また、しびれの改善や予防のためにできることについてまとめました。しびれが気になる方、年齢を重ねることで不調を感じることが増えてきた方はぜひご覧ください。
 

 

エストロゲンと手指のしびれ

エストロゲンは女性ホルモンの1つで、卵胞ホルモンとも呼ばれます。エストロゲンの分泌量は、排卵期が近づくと増え、排卵期が終わると急激に減少し、黄体期の前に少し増えるといった月経周期に連動したサイクルを繰り返しています。

エストロゲンは、代謝を高めたり肌の潤いやツヤを向上させたりといった女性に嬉しい効果が多くある女性ホルモンです。また、腱や関節を保護する働きもあるため、エストロゲンが減少すると手足を動かすときに痛みを感じたり、手指にしびれが生じたりすることがあります。

エストロゲンが減少する時期

エストロゲンの分泌量は20代をピークとして徐々に減り、更年期を迎えると急激に減少します。そのため、更年期に近づくと肌の潤いやツヤが衰えたり、代謝が下がって体重が増えやすくなったりします。

手指のしびれを感じやすくなるのも、エストロゲンが減少する更年期です。手に痛みやしびれを感じる手根管症候群や腱鞘炎は、更年期前後の女性に多く見られます。

また、出産後は一時的にエストロゲンが減少します。更年期とは異なり、一定の時期を過ぎると再びエストロゲンの分泌量は増えますが、手指に痛みやしびれを感じるケースもあります。
 

 

エクオールで女性ホルモンの減少を補う

エストロゲンの分泌量は月経周期や加齢に左右されるため、すべての女性は出産後や更年期前後にはエストロゲンの分泌量が減ります。とはいえ、すべての女性が更年期前後に手指に痛みやしびれを感じるのではありません。実際のところ、痛みやしびれを感じる方と感じにくい方では何が違うのでしょうか。

手指の症状の違いは、エクオール産生能力とも関係があるとされています。エクオールとは体内でエストロゲンに似た働きをする物質で、エクオールを産生できる能力がある方はそうでない方と比べて更年期症状が軽く、手指のしびれ等といった症状との関係についても研究が行われています。

エクオールはイソフラボンから作られる

エストロゲンと似た働きをする物質としては、大豆に含まれている大豆イソフラボン(ダイゼイン)が知られています。

実際に食品からのイソフラボン摂取量が多いと更年期症状が緩和され、更年期以降に減少しやすい骨密度の維持にも効果があることが研究により分かってきました。イソフラボンの摂取量が多いと、乳がんや脳梗塞、心筋梗塞にかかるリスクが減るという研究報告もあり、健康効果が注目されています。

また、大豆イソフラボンの健康効果には個人差があることも分かってきました。イソフラボンはそのままの形でも腸から吸収されますが、腸内細菌によりエクオールという成分に変えてから吸収されることでより高いエストロゲン活性を持ちます。

すべての方にエクオール産生能力があるわけではない

ダイゼインとして吸収されるか、エクオールとして吸収されるかは、腸内細菌にエクオール産生菌がいて活動しているかどうかに左右されます。エクオール産生菌が活動している場合は大豆イソフラボンがエクオールの形で吸収されるため、エストロゲンを補う働きも高くなり、更年期症状が緩和されやすく、また、手指のしびれも生じにくくなります。

しかし、エクオール産生菌はすべての方の腸内にあるわけではありません。日本人では約50%の方にエクオール産生菌があるといわれているので、約半数の方はエクオール産生菌がなく、大豆イソフラボンの健康効果も低いと考えられます。
 

 

エクオール産生菌はどうしたら作れる?

エクオール産生菌と生活習慣の関係については、まだ明確なことは分かっていません。しかし、次のような傾向があることはいくつかの研究で示されています。

緑茶を飲む習慣がある人は、エクオールを産生できる傾向にある
魚油(ω-3系脂質)を多く食べる人は、エクオールを産生できる傾向にある
タバコを吸う習慣がある人は、エクオールを産生できない傾向にある

緑茶にはポリフェノールの一種、カテキンが含まれています。カテキンには血圧や血糖、LDLコレステロールの上昇を抑制する効果があるため、エクオール産生目的だけでなく注目したい成分です。

また、京都大学の研究では、魚油には体脂肪の蓄積を減らし、体温を上昇させる効果があることが報告されています。緑茶と同様、エクオール産生目的以外でも摂取したい成分といえるでしょう。

参考:京都大学|魚油摂取は交感神経を介して、「脂肪燃焼細胞」を増やす-「魚油」の効果で体脂肪燃焼を促す新メカニズムを解明

エクオール産生菌のある人の割合は年齢によっても異なる

日本はエクオールをつくれている人(エクオール産生者)が比較的多く、約半数はエクオールをつくれています。しかし、年齢が若いとエクオール産生者の割合が減り、10代、20代の方は2~4割程度しかいないという研究結果も報告されています。

引用元:第30回日本女性医学学会学術集会(2015年)
「尿中エクオール検査「ソイチェック®」を用いた、エクオール産生能と健康意識の変容に関する全国調査」(ポスター発表)

大豆をしっかりと食べよう

エクオールを産生できる人の割合は、日本や中国、韓国、台湾などの東アジアに多いことが分かっています。いずれの国も日常的に大豆を食べる習慣にあることから、大豆を食べることとエクオール産生菌の有無には関係があると見ることができるでしょう。

実際に日本では60代以上の方にエクオール産生者が多く見られますが、大豆などの豆類の摂取量が多いのも60代以上です。手指のしびれ予防のためにも、大豆をしっかりと食べましょう。

腸内細菌を活性化する成分も積極的に摂取しよう

腸内にエクオール産生菌が存在していても、活動していないならば大豆イソフラボンをエクオールに変換しない可能性があります。腸内細菌を活発に働かせるための「エサ」となる成分が必要です。

エクオール産生菌を含む腸内細菌は、食物繊維をエサとして動きを活発化します。キノコ類や海藻類、根菜などの食物繊維が豊富な食事を食べるようにしましょう。
 

 

手指のしびれ予防のためにもエクオールに注目しよう

手指のしびれは、もしかしたら女性ホルモンの低下によるものかもしれません。エクオールをしっかりと産生するためにも、大豆を意識的に摂取するようにしましょう。また、腸内細菌を活発に働かせるためのエサとなる食物繊維も大切です。海藻類や根菜類などを普段の食事に取り入れ、毎日バランスよく食べるようにしましょう。

今の生活でエクオールがつくれているかどうかは、簡単に尿検査で調べることができます。ヘルスケアシステムズではエクオール産生タイプをチェックする「ソイチェック」を実施しています。ぜひ気になる方はチェックしてみてください。